ブリッジローンとは?メリットや金利が高いなどのデメリットを解説

投稿日:2024年12月19日

「急ぎで不動産購入用をしたいんだけど、ブリッジローンって何?」
「ブリッジローンのデメリットは金利の高さだけ?」

このように考えていませんか?

この記事では、不動産事業でよく使われる「ブリッジローン」について、プロがわかりやすくご案内いたします。

この記事の作成者

融資部 部長
浜崎 雷Rai Hamazaki

【資格】管理業務主任者、宅地建物取引士
お客様の大切な所有不動産の評価を最大限に、ゆとりある生活のサポートをさせていただきます。「お客様の明日のために、今日、自分は何ができるか」を考え、日々奮闘しています。

ブリッジローンとは?

ブリッジローンとは、事業者が資金を調達するまでの間に一時的に借入れる短期間のローンのことです。

不動産事業でよく使われる言葉です。

つなぎ融資と呼ばれることがあります。

不動産転売のための資金調達の事例

B社には購入したい物件がありました。価格は1億5,000万円です。

しかし、手元に資金が7,000万円しかありませんでした。

そこでノンバンクのA社でブリッジローンで、8,000万円を調達しました。

B社は物件を購入し、物件をリフォームし、その後の販売活動で無事売却できました。

この売却益でブリッジローンを返済しました。

個人が注文住宅の建築に利用する場合は、つなぎ融資という言葉が使われることが多いです。

住宅ローンを組むまでのつなぎの事例

Cさんは注文住宅をしたいと考えていました。建築費用は3,500万円です。

しかし貯金が800万円しかありませんでした。

足りない分の借入を考えていますが、注文住宅が完成した後でないと住宅ローンは融資されません。

そこでノンバンクのA社から、土地購入1,500万、着工金600万、中間金600万を調達しました。

注文住宅の完成後、住宅ローンを利用してブリッジローンを返済しました。

ブリッジローンの3つのメリット

3つのメリット
  1. 短期間で高額の借入ができる
  2. 無担保で借入できる
  3. 保証人なしで借入できる

通常の融資の場合は、審査に2週間~1ヶ月かかりますが、ブリッジローンは早ければ4~5日で審査結果が出ます

というのも、ブリッジローンでは、申込時に事業の詳細や返済計画を提出するからです。

借入先の金融機関が該当の事業に精通している場合は、精査しやすいため、比較的短期間で審査が終わります。

保証人無しで借り入れられるのは、担保があるからです。

事業者の担保は、本来の融資です。

ブリッジローンの申込時に金利の低い長期のローンを同時に申込みます。

金利の低い長期ローンの融資が実行されたら、長期ローンで返済を行います。

個人の場合の担保は、住宅ローンです。

ブリッジローンの5つのデメリット

5つのデメリット
  1. 高金利である
  2. 事務手数料や遅延損害金が高くなる
  3. 一括返済のみである
  4. 審査が厳格である
  5. 使用目的が限定されている

一般的なローンと比べて、ブリッジローンは高金利で手数料と遅延損害金が高額です。

一般的なローンとの違いは次の通りです。

  • ブリッジローンと一般的なローンの違い
ローンの種類 金利 事務手数料 遅延損害金
ブリッジローン 2~4% 100,000~165,000円 14.0%
金融機関(銀行) 1~4% 融資金額の0.5~3% 14.0%
日本政策金融公庫 1.2~2.1% 220円 8.7%

ブリッジローンは分割返済はできません。

借入の目的や返済計画を示す必要があるため、ブリッジローンの審査は厳格です。

ブリッジローンの利用から完済までの流れ

流れ
  1. 事前審査申し込み
  2. 必要書類の準備
  3. 本審査申し込み
  4. ブリッジローンの融資実行
  5. 物件の購入
  6. 物件の売却
  7. ブリッジローンの返済

個人の場合、住宅ローンが融資されたらブリッジローンを返済します。

必要書類は次の通りです。

必要書類
  1. 代表者の身分証明書
  2. 代表者の住民票の写し
  3. 登記事項証明書
  4. 販売図面
  5. 固定資産評価証明書
  6. 決算書
  7. 納税関係の証明書

必要書類は金融機関ごとに異なる場合があるため、各金融機関に問い合わせてください。

ブリッジローン以外の7つの資金調達方法

個人が資金調達する場合は、住宅ローンや不動産担保ローンが利用できます。

順番にご紹介いたします。

【調達方法①】日本政策金融公庫の融資制度

日本政策金融公庫とは、中小企業や小規模事業者へ融資を行う政府系の金融機関のことです。

融資限度額は4,800万円で、利息は1.2~2.1%、融資実行までの期間は1ヶ月です。

不動産転売目的では利用ができず、不動産賃貸事業のみ利用できます。

【調達方法②】金融機関の事業者向けローンやビジネスローン

金融機関の事業者向けローンやビジネスローンは、銀行系とノンバンクで内容が違います。

銀行系の融資限度額は500万~1,000万円、利息は4.0~18.0%、融資実行までの期間は1週間~2週間です。

ノンバンクの融資限度額は300万~1,000万円、利息は5.0~18.0%、融資実行までの期間は即日~1週間です。

【調達方法③】不動産担保ローン

不動産担保ローンは不動産を担保にするため、高額な融資を低金利で受けられます。

不動産担保ローンの融資限度額は100万~5億円、利息は1.0~10.0%、融資実行までの期間は2日~2週間です。

急ぎで資金調達したい場合は、銀行よりノンバンクの方が早く融資を受けられます。


浜崎
丸の内AMSでは迅速な査定と不動産の評価を最大限に行っており、資金調達をお急ぎの皆様から大変喜ばれております。

【調達方法④】公募増資

公募増資とは、一般の投資家に新規株式を発行することで資金を調達することです。

投資家から資金を集めて不動産に投資するために利用されます。

【調達方法⑤】株主割当増資

株主割当増資とは既存の株主に新株を発行することです。

公募増資より小規模の資金調達に利用されます。

【調達方法⑥】レバレッジドバイアウト

レバレッジドバイアウトとは、買収先の企業の資産価値や収益性を担保にして融資を受けることです。

一般的に企業買収で利用されます。

レバレッジドバイアウトの融資限度額は買収企業の資産価値、金利は案件ごとで変わります。

【調達方法⑦】ファクタリング

ファクタリングとは売掛債権を売却して資金調達を行うことです。

ファクタリングの手数料は10.0~20.0%、資金調達までの日数は2~4日です。

ファクタリングは融資ではないので、企業の負債が増えません。

まとめ

ブリッジローンをご案内しました。

ブリッジローンは迅速に資金調達できますが、デメリットもあります。

ご利用は計画的に行ってください。

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