不動産の仕入れ融資に対応している3種類の金融機関と利用できる融資

投稿日:2025年1月30日

「不動産の仕入れ融資、銀行に断られた…」
「必要な融資を、期日までに準備したい?」

このように悩んでいませんか?

この記事では、不動産の仕入れのための融資を受けられる金融機関について、プロが分かりやすくご案内します。

この記事の作成者

融資部 部長
浜崎 雷Rai Hamazaki

【資格】管理業務主任者、宅地建物取引士
お客様の大切な所有不動産の評価を最大限に、ゆとりある生活のサポートをさせていただきます。「お客様の明日のために、今日、自分は何ができるか」を考え、日々奮闘しています。

融資を受ける不動産仕入れ資金とは?

不動産の仕入れ資金とは、不動産を購入するためのお金のことです。

仕入れ方法は3つあります。

  • 不動産を仕入れる方法
仕入れ方法 解説
新規物件購入 新規で物件を購入する
買取 購入後に再開発・リノベーションを行う
入札 競売・オークションで入札する

物件によっては数千万円~数億円が必要です。

自己資金で賄うのは難しいです。

不動産仕入れ資金の融資に対応している3種類の金融機関

それぞれ詳しくご案内します。

【種類①】銀行

銀行とは、預金・貸出・為替業務を行い金融の円滑化を図る金融機関です。

銀行融資のメリットは、次の通りです。

メリット
  1. 金利が低い
  2. 融資金額が多い
  3. 銀行との取引実績ができる

銀行融資のデメリットは、次の通りです。

デメリット
  1. 審査が厳しい
  2. 融資実行に時間がかかる
  3. 必要書類が多い
  4. 資金使途が制限されやすい

銀行融資の金利の目安や借入可能額は次の通りです。

  • 金利・・・年率1~3%程度
  • 借入可能額・・・制限なし(審査結果による)

時間に余裕があり、厳しい審査を通過できる返済能力や実績がある方におすすめです。

【種類②】ノンバンク

ノンバンクとは、お金を貸し出す与信業務だけを行う金融機関のことです。

ノンバンクの融資のメリットは次の通りです。

メリット
  1. 融資実行が早い
  2. 銀行より審査基準がゆるい
  3. 必要書類が少ない
  4. 資金使途が自由

ノンバンクの融資のデメリットは次の通りです。

デメリット
  1. 銀行より金利が高い
  2. 無担保では融資額が低い

ノンバンク融資の金利の目安や借入可能額は次の通りです。

  • 金利・・・年率3~18%
  • 借入可能額・・・300万~5億円
    ※無担保の場合は1万円〜1,000万円

融資は実行までが早いです。

不動産の仕入れでは、決済までの期間が短いので、急いでいる方におすすめです。


浜崎

丸の内AMSの不動産事業者様向けローンは、融資まで最短2日です。

  • 丸の内AMSの不動産事業者様向けローンのポイント
貸付対象者 満20歳~ ※定期的な収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方
ご融資金額 500万円〜5億円
貨付金利 年率3.8%~(実質年率15.0%以下)
返済方式 元金一括・元金均等・元利均等返済
返済期間 1ヶ月〜35年
返済回数 1回〜420回
事務手数料 0~6.0%まで
遅延損害金 (違約金を含む) 年率20.00%以内
担保に関する事項 不動産等の担保が必要

【種類③】信用金庫・信用組合

信用金庫・信用組合とは、地域の助け合いを目的とした非営利の金融機関のことです。

信用金庫・信用組合のメリットは次の通りです。

メリット
  1. 個人事業主や小さな企業でも借入可
  2. 対応エリアなら利用可
  3. 貸し渋りのリスクが低い

信用金庫・信用組合のデメリットは次の通りです。

デメリット
  1. 対応エリア外では利用不可
  2. 融資金額が低い
  3. 銀行よりも金利が高め

信用金庫・信用組合融資の金利の目安・借入可能額は次の通りです。

  • 金利・・・年率2~6%
  • 借入可能額・・・100万円~5,000万円

対応エリア内で事業を行っている方におすすめです。

不動産仕入れ資金に利用できる4種類の融資

4種類の融資を「金利」「借入可能額」「融資スピード」の3つの基準で、おすすめ順に掲載しています。

それぞれ詳しくご案内します。

【種類①】不動産担保ローン

不動産担保ローンとは、不動産を担保にした融資のことです。

借りられる金額は、担保不動産の価値で決まります。

借入可能額の目安は次の通りです。

  • 不動産担保ローンの借入可能額の目安
金融機関の設定額 300万円 ~50億円
実際に借りられる金額 担保不動産の6~8割

不動産担保ローンのメリットは次の通りです。

メリット
  1. 収益・実績が少なくても利用可
  2. 借入可能額が高額
  3. 金利が低い
  4. 借入期間が長い
  5. 連帯保証人が不要

不動産担保ローンのデメリットは次の通りです。

デメリット
  1. 審査に時間がかかる(銀行の場合)
  2. 不動産を失うリスクがある

銀行では融資実行までに、一般的に2〜4週間かかります。

不動産担保ローンに特化したノンバンクであれば数日~で審査が完了するため、時間はかかりません。

【種類②】プロジェクト融資

プロジェクト融資とは、不動産開発プロジェクトを通して生み出せる収益を担保に融資を受ける方法のことです。

宅地建物取引業免許を持つ不動産事業者を対象に融資します。

借りられる金額は、プロジェクトの生産性で決まります。

借入可能額の目安は次の通りです。

  • プロジェクト融資の借入可能額の目安
金融機関の設定額 100万円 ~ 20億円
実際に借りられる金額 プロジェクト・不動産の評価による

プロジェクト融資のメリットは次の通りです。

メリット
  1. 収益・実績が少なくても利用可
  2. 借入可能額が高額
  3. PJの進捗に応じた段階的な借入ができる
  4. 自己資金を温存できる

プロジェクト融資のデメリットは次の通りです。

デメリット
  1. 審査に時間がかかる
  2. リスクが大きい(金融機関にとって)

銀行はリスクがある許認可前の土地でのプロジェクト融資を避けます。

ですが、ノンバンクであれば融資可能な場合があります。

より詳しくはこちらの「不動産のプロジェクト(PJ)融資とは?期間などの条件や事例を解説」をご覧ください。

【種類③】ブリッジローン

ブリッジローンとは、本命の融資や売却益が得られるまでの橋渡しとして、短期で行う融資のことです。

例えば、銀行融資の審査を待っていては不動産の仕入れに間に合わないときに活用できます。

借入可能額の目安は次の通りです。

  • ブリッジローンの借入可能額の目安
金融機関の設定額 300万円~5億円
実際に借りられる金額 利用目的・返済目途の金額による

ブリッジローンのメリットは次の通りです。

メリット
  1. 融資実行が早い
  2. 使い勝手がいい
  3. 保証人が必要ない

ブリッジローンのデメリットは次の通りです。

デメリット
  1. 金利が高い
  2. 手数料が高い
  3. 返済までの期間が短い
  4. リスクが大きい

よい物件は、融資の審査の間に、購入されてしまう可能性が高いです。

急ぎで仕入れ資金が必要なときに有効です。

ただし、当てにしていた資金調達ができないと、返済が困難になります。

ブリッジローンについて、より詳しくはこちらの「ブリッジローンとは?メリットや金利が高いなどのデメリットを解説」をご覧ください。

【種類④】ビジネスローン

ビジネスローンとは、法人や個人事業主が事業資金を調達したいときに受ける融資のことです。

不動産の仕入れは事業の範囲内ですので、問題無く借りられます。

借入可能額の目安は次の通りです。

  • ビジネスローンの借入可能額の目安
金融機関の設定額 1万円~1,000万円
実際に借りられる金額 月商3ヵ月分

ビジネスローンのメリットは次の通りです。

メリット
  1. 審査基準がゆるやかである
  2. 融資実行が早い
  3. 担保が必要ない

ビジネスローンのデメリットは次の通りです。

デメリット
  1. 金利が高い(約10%~18%)
  2. 融資金額が低い
  3. 資金使途は事業資金に限定される

融資の上限額が500万円〜1,000万円以下と、不動産を仕入れるには金額が低めです。

ただし、担保がある場合は上限額1億円のビジネスローンもあります。

利用される場合は、上限額の多い金融機関を選ぶようにしてください。

「不動産の仕入れ資金」の融資の確実性を高める5つのポイント

それぞれ詳しくご案内します。

【ポイント①】現在の財務状況を明確にする

現在の財務状況を正確に把握すれば、適切な融資額が分かるからです。

過剰に融資を受けてしまうと、返済が滞って、経営が立ち行かなくなりかねません。

審査でチェックされるポイントは次の通りです。

チェックされるポイント
  1. 経常利益の黒字の年数
  2. 自己資本比率の割合の高さ
  3. 債務超過の有無
  4. 粉飾決算の可能性

経常利益とは、売上高から原価・販売費用・営業外収支を計算した数値のことです。

財務状況を明確にしておいてください。

【ポイント②】事業計画書は具体的に作成する

具体的に作成された事業計画書は、説得力があるからです。

事業計画書を作るポイントは、次の通りです。

作成のポイント
  1. 根拠のある数字を使う
  2. 詳しくない人にも分かりやすく作る
  3. 独自の強みをアピールする

根拠のある数字を用いることで、具体性を持たせられます。

【ポイント③】実現可能な返済計画を立てる

ギリギリの計画を立てると、小さな問題が起きるだけで返済ができなくなる可能性があるからです。

返済計画を作るポイントは、次の通りです。

作成のポイント
  1. 借入前にシミュレーションする
  2. データを正確に収集・分析する
  3. リスクを盛り込んでおく
  4. 定期的に見直しする

【ポイント④】不動産業に理解がある金融機関を選ぶ

不動産ビジネスに理解がある金融機関なら、正確に評価を受けられるからです。

融資までの期間が短くてすます。

不動産業に理解がある金融機関を選ぶポイントは、次の通りです。

選ぶポイント
  1. 過去に不動産業への融資実績が多い
  2. 宅地建物取引士(宅建士)の資格を持つ担当がいる

【ポイント⑤】自己資金の割合を増やす

金融機関は、自己資金の割合で、事業への熱意や経営の健全性をチェックしているからです。

自己資金割合は、一般的に1〜2割程度あると良いとされています。

ですが、資金を貯めるのには時間がかかります。

悩んでいたら、機会損失しないように金融機関にご相談ください。


浜崎
丸の内AMSでは、自己資金の無い法人様でも積極的に融資を行っております。他社で断られた場合も、諦めずに一度ご相談ください。

不動産仕入れ資金の融資を受ける手順と必要書類

  • 申込〜融資実行までの流れ
  • 準備する提出書類

をご案内します。

申込~融資実行までの流れ

流れ
  1. 相談(仮申し込み)
  2. 提出書類の準備
  3. 申し込み
  4. 審査
  5. 結果通知
  6. 契約
  7. 融資実行

融資実行までの一般的な流れは、上記の通りです。

特に時間がかかるのは、「②提出書類の準備」「④審査」です。

急ぐ融資であれば、日数に余裕を持って申し込んでください。

準備する提出書類

必要となる書類は金融機関や融資内容によって異なります。

必要な書類
  1. 身分証明書
  2. 登記事項証明書
  3. 確定申告書類
  4. 決算書
  5. 納税証明書
  6. 事業計画書
  7. 印鑑証明書

金融機関・融資内容に関わらず共通で必要です。

銀行で必要な書類
  1. 資金使途資料
  2. 試算表
  3. 資金繰り表
  4. 銀行取引の一覧表
不動産担保ローンで必要な書類
  1. 不動産登記簿謄本
  2. 公図
  3. 地積測量図
  4. 建物図面

正式な必要書類は金融機関へご確認ください。

不動産の仕入れ資金についてのまとめ

不動産を仕入れ資金に対応している金融機関は3種類あります。

それぞれメリット・デメリットがあります。

今の御社に必要な金融機関に相談してみてください。

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