共同名義や共有名義、共有持分って、分かりづらいですよね。
実は、3つとも意味は同じです。
このページでは、共有名義、持分の不動産について、その定義や種類、メリット・デメリットなどについて、ご案内していきます。
目次
不動産の共同名義・共有名義(共有持分)とは
共同名義・共有名義(共有持分)とは、一つの不動産を複数人が所有している状態のことです。
実際には不動産を複数に分割することは出来ないので、「持分」という割合で所有しています。
ご相談いただくケースで多いのは、夫と妻の持分がそれぞれ2分の1ずつの状態です。
共同名義・共有名義(共有持分)の4つの種類と注意点
共同名義・共有名義(共有持分)には、この4種類あります。
名義変更や売却をする場合は、次のような注意点があります。
【種類①】夫婦間で1つの不動産を共有する場合の注意点
離婚などで、夫婦間のコミュニケーションが悪化した場合、協力して売却できません。
住宅ローンの返済が滞りオーバーローンになってしまったり、どちらか一方が住んでいる場合には売却自体を拒否されたり、というケースもあります。
【種類②】親子間で1つの不動産を共有する場合の注意点
例えば父親と長男の共有名義の状態で、父親が亡くなると、父親の持分が相続対象となり、母親と自分、そして他の兄弟のものになります。
名義変更や不動産の売却の際には、長男だけではなく、母親やほかの兄弟の意思も必要になってきます。
【種類③】兄弟(姉妹)間で1つの不動産を共有する場合の注意点
兄弟(姉妹)間でもめた場合には共同して同時に売却できないケースやそもそも売却自体を拒否されるケースもあります。
【種類④】他人と1つの不動産を共有する場合の注意点
元々共有状態にあった人間が、その持分を第三者に売却もしくは競売で落札されてしまった場合が当てはまります。
そのため、意思の疎通は極めて難しく、場合によっては持分に応じた家賃請求をされることがあります。
共有名義・持分のメリット・デメリットを解説!
共有名義・持分のメリット・デメリットをご案内いたします。
共有名義・持分のメリットとは?
共有名義・持分の不動産のメリットは、自分の名義・持分だけを売却できますし、自分の持分だけで借入れすることができることです。
「共有者に内緒で融資を受けたい」
「共有者と仲が悪く頼むことができない」
「共有者が大勢いて、全員に承諾してもらうのが難しい」
など、様々なご事情があると思います。
このような場合は、共有者に知らせることなく、スピーディーにご自身の不動産持分を有効活用することができるということです。
共有者の人数、持分割合も問いません。
共有名義・持分のデメリットとは?
共有名義のデメリットは、査定における減額幅が大きく、希望額に届かないケースがあることです。
例えば持分を2分の1ずつ保有していたとしても、実勢相場の2分の1であることはほとんどありません。
これは流通性の問題です。
融資にしろ、売却にしろ、持分は流通されにくいので、査定額が厳しめに出てしまいます。
共有名義を解消する3つの方法
【方法①】自分の分だけ売却する
1つ目は、住宅ローンを共有名義で組んでいる場合、それを解消するには、売却をして、名義人(所有者)から外れることです。
これが一般的な方法です。
【方法②】所有者全員が持ち分を同時に売却する
2つ目は、所有者全員が持ち分を同時に売却することです。
つまり不動産を普通に売却するのがこのケースに当たります。
これが3つの中で一番シンプルな解消法です。
【方法③】共有者同士で持分を売買する
そして3つ目は、持分売買です。
具体的には、離婚等で、「妻がそのまま住み続け、夫が退去をする」というような場合に、「住み続ける妻が、退去する夫の持分を購入する」という方法です。
この持分売買には住宅ローンは使えませんので、注意が必要です。
共有名義の固定資産税を支払う人
共有名義の固定資産税は、代表者が払います。
例えば所有している不動産が夫と妻で2分の1ずつの共有持分であったとしても、固定資産税は夫(もしくは妻)一人に二人分の納付書が来ます。
まとめ
ひとくちに共同名義・共有名義(共有持分)と言っても、色々な種類があることがお分かりいただけたかと思います。
しかしいずれのパターンでも、融資を受けたり売却したりする場合は、ご自身の名義(持分)だけで実行することが可能です。
不動産担保ローンのご利用が初めての方でもお気軽に、丸の内AMSにご相談ください。